低木 庭木

マーガレットコスモス

  • 学名…Euryops chrysanthemoides (DC.) B.Nord.
  • 科名…キク科
  • 属名…ユリオプス属
  • 原産国…南アフリカ
  • 花色…黄色
  • 樹高…50㎝~80㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:9b to 11

マーガレットコスモスとは

マーガレットコスモス

マーガレットコスモスは、南アフリカに分布するキク科ユリオプス属の常緑低木です。
分布域は南アフリカ南部・東ケープ州を中心にムプマランガ州、スワジランドにあり、森林の縁や草原、河川敷の茂みや渓谷などに自生しています。
茂み(bush)によく生えていることから、英語圏ではアフリカン・ブッシュ・デイジーとも呼ばれています。


マーガレットコスモスの花期は4月~12月。
花期になると、茎の頂部の葉の付け根から長い花柄を伸ばし、黄色い頭花を咲かせます。

頭花(トウカ)…主にキク科の植物に見られる花序の形で、頭状花(トウジョウカ)とも呼ばれます。
花序は一つの花のように見えますが、2種類の小さな花で構成されています。
中心部分の管状花(カンジョウカ)と、周辺の舌状花(ゼツジョウカ)です。

▼マーガレットコスモスの頭花

マーガレットコスモスの頭花

マーガレットコスモスの頭花は直径3~4㎝の大きさで、舌状花は15~30個、管状花は多数あります。

▼マーガレットコスモスの舌状花と管状花

マーガレットコスモスの舌状花と管状花

管状花は先が5裂した筒状で、舌状花は筒状になった花弁の片側が舌状に大きく広がっています。

▼マーガレットコスモスの管状花と舌状花

マーガレットコスモスの舌状花と管状花

管状花は外側から内側へと咲き進みます。
雄性先熟で、先に雄しべが成熟して花粉を出し、その後で雌しべが伸びて成熟します。

▼マーガレットコスモスの管状花

マーガレットコスモスの管状花

花は同じ時期に一斉に咲いて一旦枯れ、再び咲く、というサイクルを長い花期の間繰り返します。


葉はオークの葉に似た形をしており、7~9個の裂片があります。

▼マーガレットコスモスの葉の様子

マーガレットコスモスの葉

茎は木質化して樹高50~80㎝程度に成長します。

▼大きく成長したマーガレットコスモス

大きく成長したマーガレットコスモス

耐暑性が非常に高く、夏の強い西日にさらされても葉焼けせず、元気に花を咲かせます。
耐寒性はあまり高くありませんが、南関東以南の暖地であれば戸外での冬越しが可能です。

マーガレットコスモスの近縁種

マーガレットコスモスが属するユリオプス属の植物は、南アフリカを中心に約95種が分布しており、花の美しい幾つかの種が観賞用として栽培されています。
いずれも樹高が100~150㎝程度と低く、多年草のように扱うことが可能です。

ユリオプスデージーはよく似た草姿をしていますが、別種の植物です。

マーガレットコスモスの育て方

マーガレットコスモスの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
夏の西日に当たっても葉焼けすることはありません。

冬越し、夏越し

冬越し

耐寒温度は-3℃程度で、南関東以南の暖地であればそのまま戸外で冬越し可能です。

強い寒波や霜の心配がある場合は、霜よけを設置して下さい。
鉢植えの場合は霜の心配のない軒下などの、日当たりの良い場所で管理します。

その他の地域のでは、鉢植えにして室内で管理して下さい。

夏越し

暑さと乾燥には強いのですが、多湿を嫌います。
蒸れから葉が枯れこんでくることがあるので、枝を透かし、風通しを良くしてやって下さい。
鉢植えの場合は、雨が続く梅雨の時期には軒下などに移動します。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土が乾いてからたっぷりと。

肥料

庭植えの場合は、それほど肥料を必要としません。
他の植物に肥料をやるついでに与える程度で十分です。

鉢植えの場合は、4月~11月までの生育期の間、液体肥料か緩効性化成肥料を定期的に施して下さい。
液体肥料なら月に2回程度、緩効性化成肥料なら月に1回程度です。

切り戻し、剪定

梅雨~夏の間に、花が落ち着いた時期を見計らって透かし剪定を行います。
草姿が乱れた場合は、秋に半分程度の大きさまで切り詰めて、枝の更新をして下さい。
それでも樹形が整わなくなったら、挿し木で株の更新をします。

植え付け、植え替え

適期は3月~4月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として堆肥、または緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

根鉢を軽く崩して植え付けて下さい。

植え替え

鉢植えの場合は、2年に一度、根詰まりしていたら植え替えを行います。
庭植えの場合は特に植え替えの必要はありません。

増やし方(挿し木)

挿し木で増やすことが出来ます。

挿し木

適期は、真夏を避けた生育期の5月~6月、9月~10月です。

枝を7~8㎝程度の長さに切り、挿し穂にします。
下葉を取り除いて水揚げをしたら、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して発根を待ちます。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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